大先輩・有藤通世さんとバッタリ鉢合わせ、慌てて筋トレ!
ミスターオリオンズと呼ばれ、通算2000安打を達成した有藤通世さんとは5年間、ロッテで一緒にプレーしている。
私の14歳年上で、1974年の日本一メンバーでもある有藤さんは背が高くて風格がある。豪放磊落な人で、「土佐のいごっそう」そのものという印象を抱いていた。
私が入団した時にはすでに大ベテランの域に入っていた。一軍に昇格したばかりの頃は、球場での試合前練習でまず、有藤さんの姿を探した。イの一番に挨拶をするためだった。
当時の選手ロッカーは、川崎球場の構造上、内野手だけが別部屋だった。有藤さんは三塁手で私は二塁手。ロッカーは近かったが、気軽に話しかけられるはずがない。周りの先輩も含め、常にピリピリとしたムードがあった。
■ウエート場でのんびりしていたら…
プロ入り当初はそんなロッカールームの雰囲気に馴染めず、試合前練習後に食事を済ませると、試合が始まるまでウエート場にこもっていた。