中日に思い切って仕掛けた第7戦初回のバスターエンドラン
ナゴヤドームでの第6戦は両軍の総力戦により、延長十五回を引き分けた。同じ敵地での第7戦もロッテは先攻。積極的に動いて先制点を取ることで、こちらのペースに持ち込みたかった。この試合にきちんと合わせてくれた選手たちなら、攻めの采配にも応えてくれると信じていた。
初回、先頭の1番西岡剛が安打で出塁。無死一塁の場面となり、2番清田育宏にはバントを指示した。しかし初球がボールとなったところで、思い切ってバスターエンドランを仕掛けた。相手ベンチはおそらく、エンドランは想定していなかったと思う。三塁手と遊撃手が打球を処理する際に交錯。一、三塁と好機を拡大し、3番井口資仁の適時二塁打と4番サブローの犠飛で2点を先制した。
その後、三回を終えて2―6と4点差をつけられたものの、四回裏から勝ちパターンのリリーフである薮田安彦を投入。2イニングを無安打に抑えてくれたことで、徐々に流れがこちらに傾き始めた。六回以降も内竜也、小林宏之を起用。勝ちにいくぞ、というベンチの姿勢をナインに伝える意味もあった。打線も奮起し、五回に同点に追いつくと七回に1点を勝ち越すことができた。