心臓血管疾患
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動脈硬化を予防するには「脂質」のコントロールが最重要
昨年7月、日本動脈硬化学会が制作する「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」が5年ぶりに改定されました。同ガイドラインはもともと1997年から「高脂血症診療ガイドライン」として発表されていたもの(2007年に現在の名称に変更)...
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寒い冬の朝の頭痛には想像以上の血圧上昇の恐れあり…頭痛治療専門医が警鐘
最近、朝に頭痛がひどい。そんな場合、血圧が想像以上に上昇し、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高くなっている可能性がある。東京女子医大病院脳神経センター頭痛外来客員教授の清水俊彦医師(日本頭痛学会認定専門医)に話を聞いた。 高血圧と...
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高血圧予防のための温泉浴は午後7時以降が効果的? 別府市調査
高血圧は将来的な心臓病や脳卒中の発症リスクを高めることが知られています。そのため、高血圧の発症予防や、血圧の適切なコントロールに対する関心は、日増しに高まっているといえるでしょう。 減塩や適度な運動など、高血圧の予防に効果的...
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肥満はなぜ健康を害するのか? 正月太りが解消できない人は要注意
年末年始の食べ過ぎや飲み過ぎがたたって、いまだ正月太りを気にしている人も少なくないだろう。「肥満」が健康に良くないのは今や“常識”といえるほど浸透していて、とりわけ心臓や血管の病気につながるリスクが高いといわれている。では、なぜ肥満...
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心不全の「緩和ケア」はこれからどんどん進化していく
2018年から心不全が「緩和ケア」の対象疾患になり、近年、注目されていると前回お話ししました。心不全とは、心臓の働き=ポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送り出せなくなった病態で、放置して慢性心不全になると徐々に心機能が低下してい...
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近年注目の心不全に対する緩和ケアはQOLの維持と向上を図る
近年、心臓疾患の領域で「緩和ケア」がクローズアップされています。これまで、日本における緩和ケアはがん患者を対象に発展してきたことから、心臓疾患に対しては十分な体制が整ってはいませんでした。 WHO(世界保健機関)は緩和ケアを...
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「高血圧」「心臓病」の人が歯科治療を受けるとき注意すべきポイント
健康寿命を延ばすためには歯のケアが欠かせない。しかし、持病を抱えている人が歯科治療を受ける際には注意が必要なケースがある。今回は「高血圧」と「心臓病」の場合を取り上げる。小林歯科医院院長の小林友貴氏に聞いた。 「高血圧症」は生...
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下肢静脈瘤の新たな治療「血管内塞栓術」は確実性が高く負担が少ない
これまで何度かお話ししているように、高齢化が加速している日本ではこれから「足の血管」の治療がますます重視されるのは間違いありません。 「歩けなくなる」という状態は、QOL(生活の質)が大幅に低下するだけでなく、健康寿命を縮めて...
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負担が少ない低侵襲治療を受けるなら裏にあるリスクを知っておく
医療が急速に進歩しているいまだからこそ、あらためて「安全で適切な医療」を見直すべきだと前回お話ししました。まずは薬の処方について取り上げましたが、手術をはじめとした治療も同じです。 患者さんの命を守り、安全に手術を行ううえで...
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トラブルを防ぐためにあらためて「薬の適切な処方」を見直したい
医療は年々、進歩を遂げています。診断や治療機器は急速に進化していますし、よく効く薬も続々と開発されています。それに伴い、より質が高く、患者さんの負担が少ない治療が行われています。しかし、だからこそ「適切な医療」をもう一度見直すべきだ...
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健康に良い冬場の着こなし方 「快適環境生理学」の大学名誉教授が指南
12月に入りメッキリ寒くなってきた。東京の最高気温は12月2日の13.3度から6日には8.6度まで下がった。寒さは作業効率を落とすだけでなく健康を損なう。心筋梗塞や脳梗塞を発症して亡くなる人もいる。だからこそ冬場の健康対策の基本は暖...
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心臓病を抱える人が飛行機を利用して長旅をするときの注意点
新型コロナの感染が再拡大してはいますが、コロナ禍で打撃を受けた経済の回復に向けた政策のひとつである「全国旅行支援」が年明け以降も継続されるといいます。また、海外では日本からの渡航者や日本人に対する入国制限の解除が進んでいます。欧州で...
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高血圧対策の時短・簡単エクササイズ 「みんなで筋肉体操」の谷本道哉先生に聞く
冬は、血圧が上昇しやすい。体温を保つため血管が収縮するからで、加えて忘年会や正月で塩分や脂肪分の多い食事を取る機会が増えるのも、血圧上昇に関係する。そこで、高血圧対策として、自宅でできる「時短・簡単エクササイズ」はどうか? NHK「...
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MICSを受けるなら1人の執刀医が集中して手術を行っている病院が望ましい
今年10月、日本心臓血管外科学会誌に掲載された論文で問題視された「MICS」(ミックス)による“死亡事故”は、知識や経験が不足した外科医による不手際が重なって起こった可能性が高い──。前回、そうお話ししました。 MICSとは...
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なぜ高血圧は治さないといけないのか? 全身の臓器に悪影響
【Q】 高血圧と診断されて薬を飲んでいます。しかし、病院に通うのは面倒くさいし、薬を飲み続けることにも抵抗感があります。高血圧だと頭痛や肩こりなどの自覚症状が出る場合があると言いますが、それもありません。なぜ高血圧の治療が必要なのです...
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自覚症状がないから糖尿病は心配ない…は大間違い 境界型でも心臓病リスクが2.2倍
「放置してたら(心血管病で)死んでましたよ」 東京都内在住の男性(60)は50歳の時、妻の強い勧めで健診を受けたところ、血圧、中性脂肪、コレステロールが軒並み高く、特に血糖値の高さは際立っていた。再検査を受けた病院で医師から告...
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血液サラサラ薬を飲んでいるなら、ちょっとした頭の打撲も要注意 すぐにCTで検査をと医師
超高齢化社会の日本で患者数が多いのが、加齢がリスク因子となる脳梗塞や心筋梗塞だ。治療として、血液をサラサラにする抗血栓薬を使用することになるため、脳梗塞や心筋梗塞が増えれば、必然と抗血栓薬を服用する人も増える。適切な使い方を念頭に置...
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人工甘味料は心臓病や脳卒中を増やす? 仏研究チームが報告
人工甘味料は、砂糖を使わずに「甘み」を再現できる添加物です。人工甘味料にもさまざまな種類があり、主に飲料水に用いられるアスパルテーム、ガムやキャンディーなどに用いられるアセスルファムカリウム、砂糖の600倍の甘みを有するスクラロース...
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新型コロナに感染したら3~6カ月は「血栓症」に注意すべし
11月に入って新型コロナウイルスの感染者が再び増え始め、「第8波が始まった」との声があがっている。23日には全国で13万3095人の新規感染者が確認され、115人が死亡したと発表された。現在の主流になっているオミクロン株「BA.5」...
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小切開手術での死亡事故は経験不足の医師による不手際が重なった
今年10月、専門誌である日本心臓血管外科学会誌に心臓手術での医療事故を巡る論文が掲載されました。2020年12月、国立国際医療研究センター病院で実施された「MICS」(ミックス)と呼ばれる低侵襲の心臓手術を受けた70代の男性が手術中...
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ふらつき、めまい、息切れ…60歳以上は脳梗塞につながる心房細動を疑え
脳梗塞は、脳の血管が詰まって脳の血液の循環に障害をきたし、さまざまな症状を起こす病気だ。これからの季節、注意したい病気でもある。 国立循環器病研究センターが、2011年から15年までの5年間に入院治療を受けた脳梗塞患者296...
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心臓病の改善や予防に効果があるサプリメントはほとんどない
「心臓に良いサプリメントはありますか?」 患者さんからこんな質問をされることがあります。結論からお話しすると、低下した心臓の機能そのものを回復させたり、ダメになった心筋を蘇らせるようなサプリメントはありません。治療はもちろん、...
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血液中の「鉄分」が心機能を妨げる 心筋梗塞に新たな知見
心筋梗塞というのは、心臓を栄養する血管が、動脈硬化などの影響で詰まって、血液が心臓の筋肉に流れなくなる病気です。大事な血管が詰まって血液の流れない状態が続けば、命に関わる危険があります。それでも今では医療の進歩により、早期にカテーテ...
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男性と女性ではリスク因子が異なるケースがあると意識したい
今年9月、男性と女性では心血管イベントのリスク因子にいくつか“違い”があるという研究が世界的医学誌「ランセット」で報告されました。カナダのマックマスター大学の医師らが、35~70歳の約15万6000例を対象にした大規模前向きコホート...
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家電製品を活用して心臓に良い「環境」と「食生活」をつくる
前回、心臓を守るために使いたい電化製品として「睡眠補助装置」と「ミストサウナ」を取り上げました。ほかにも効果的だと考えられる製品があるので紹介します。 まずは、室内の適切な湿度を保つ「加湿器」です。とくに冬は空気が乾燥するう...
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ビタミンは高血圧を予防する 中国の1万2000人調査で判明
高血圧は生活習慣病の中でも最も多い病気ですが、薬でコントロールすることはできても、完全に治すことはできません。そうなると大切なのは予防ということになります。高血圧の予防というと食事の塩分を制限する、減塩が必ず指摘されます。 ...
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心臓を守るために普段から使いたい2つの電化製品
以前、心臓を守るための正しいエアコンの使い方についてお話ししました。心臓にトラブルを抱えている人は、体温の管理や体液のバランスを維持することが重要で、それらを安定した状態で管理するにはエアコンを適切に利用して室温=環境温度を整えるこ...
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睡眠時間が足りていない人は「高血圧」になりやすい 1時間減でリスクは37%増える
高血圧症は生活習慣病の中で患者と予備群が最も多く、日本における患者数は約4300万人と推計されている。日本高血圧学会では「収縮期血圧140㎜Hg以上/拡張期血圧90㎜Hg以上」を高血圧症と定めていて、脳卒中や心筋梗塞といった脳・心臓...
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心臓手術で使われる人工臓器はどれくらい耐久性があるのか
人間は脳さえあれば少なくとも数百年以上は普通に生きられる──。ある脳科学者がこんなことを話していました。 たしかに、「体のほかの細胞とは違って脳は老化しない」という説を唱えている学者もいます。これが本当だとすると、脳の健康を...
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コロナ感染は症状が治まっても血栓ができやすい状態が続く
新型コロナウイルスの第7波はピークアウトしたといわれますが、それでも都内だけで1日あたり1000人以上の新規感染者が出ています。これから年末年始にかけては第8波の到来も予想されていることもあり、引き続き警戒が必要です。 とり...