著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

血液中の「鉄分」が心機能を妨げる 心筋梗塞に新たな知見

公開日: 更新日:

 心筋梗塞というのは、心臓を栄養する血管が、動脈硬化などの影響で詰まって、血液が心臓の筋肉に流れなくなる病気です。大事な血管が詰まって血液の流れない状態が続けば、命に関わる危険があります。それでも今では医療の進歩により、早期にカテーテルを使った治療を行えば、詰まった血管の血流を高い確率で再開することが可能になりました。しかし、患者さんによっては、一度途絶えた心臓の筋肉への血流を再開しても、心臓の働きは元に戻らないばかりか、その後も低下して心不全になることがあるのです。

 なぜ一部の患者さんで、こうした現象が起こるのでしょうか? 今年のネイチャー系の科学誌に、動物実験による興味深い研究結果が報告されています。それによると、心筋梗塞に伴って、心臓の筋肉への血流が止まってしまった時、そこに出血が起こると、沈着した血液の中の鉄分が心機能の回復を邪魔してしまうことが分かったのです。心臓の細胞は沈着した鉄分を外にうまく出すことができないので、そこに慢性の炎症が起こり、それが続くことで心臓の働きが低下してしまうのです。

 これは動物実験のデータなので、人間でも同じことが起こっているかどうかはまだ分かりませんが、今後、医療の進歩により、たまった鉄分を外に出すことができれば、心不全を予防することが可能になるかもしれません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    大谷の今季投手復帰に暗雲か…ドジャース指揮官が本音ポロリ「我々は彼がDHしかできなくてもいい球団」

  3. 3

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  4. 4

    フジ反町理氏ハラスメントが永田町に飛び火!取締役退任も政治家の事務所回るツラの皮と魂胆

  5. 5

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  1. 6

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  2. 7

    フジテレビ「中居正広氏に巨額賠償請求」あるか? 「守秘義務解除拒否」でウソ露呈

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    Kōki,『女神降臨』大苦戦も“演技”は好評! 静香ママの戦略ミスは「女優でデビューさせなかった」こと

  5. 10

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ