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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

梅宮アンナさんが吐露したがんの痛み…我慢すると寿命が縮む

公開日: 更新日:

 乳がんで闘病中のタレント・梅宮アンナさん(52)が、手術後の痛みについて自らのSNSで語っています。「私は今の、状態はワキ、腕 ウルトラ痛い。。」「神経損傷だもの。。ひぃ~」といった具合です。かなりの痛みであることは間違いないでしょう。

 がん専門医である私も6年前の年末、早期の膀胱がんを手術で切除していますから、術後の痛みは経験していて、麻酔が切れると、激しい痛みに襲われたことを覚えています。鎮痛剤を処方してもらい、楽になりましたが、痛みを除く緩和ケアの大切さを改めて痛感しました。

 一般の方は緩和ケアというと、“末期のつらさを抑える治療”というイメージをもたれるかもしれませんが、がんと診断されてから亡くなるまですべての段階で必要な治療です。物理的な痛みはもちろん、いろいろなときに生じる精神的な苦痛も含めて、その都度つらさを取り除く治療が欠かせません。告知直後の不安、仕事との両立や生活への不安もしかりで、こうした不安は診療連携拠点病院にある相談支援センターを利用するのがお勧めです。

 梅宮さんが鎮痛剤を処方されているのか分かりませんが、術後の痛みがつらいときは主治医に積極的に鎮痛剤を処方してもらいましょう。医師への遠慮は禁物。どんどん主張して構いません。痛みを我慢することはないのです。

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