著者のコラム一覧
天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

動脈硬化を予防するには「脂質」のコントロールが最重要

公開日: 更新日:

 昨年7月、日本動脈硬化学会が制作する「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」が5年ぶりに改定されました。同ガイドラインはもともと1997年から「高脂血症診療ガイドライン」として発表されていたもの(2007年に現在の名称に変更)で、動脈硬化のリスクを包括的に管理することで、動脈硬化性疾患の予防を目指しています。

 これまで何度かお話ししてきたように、心臓から送り出される血液を全身に行き渡らせる役割を担う動脈が硬くなって柔軟性がなくなった状態が動脈硬化で、狭心症や心筋梗塞、大動脈解離、大動脈弁狭窄症といった心臓疾患をはじめ、脳梗塞や脳出血といった命に関わる深刻な病気の大きなリスク因子になります。

 動脈硬化は、加齢に伴う血管の老化に加え、高血圧や高血糖によっても進みますが、最も大きな原因は「高コレステロール=脂質異常症」です。今回のガイドライン改定でもやはり脂質管理が重視されていて、「非空腹時のトリグリセライド(中性脂肪)基準値の設定」や「糖尿病患者におけるコレステロール管理目標値の厳格化」などが盛り込まれています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性

  4. 4

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  5. 5

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  1. 6

    中居正広氏と結託していた「B氏」の生態…チョコプラ松尾駿がものまねしていたコント動画が物議

  2. 7

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

  3. 8

    中居正広氏が女子アナを狙い撃ちしたコンプレックスの深淵…ハイスペでなければ満たされない歪んだ欲望

  4. 9

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  5. 10

    SixTONES松村北斗 周回遅れデビューで花開いた「元崖っぷちアイドルの可能性」