「怪談四代記 八雲のいたずら」小泉凡著
著者は、没後110年を迎えたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の直系曽孫。本書は、小泉家で語り継がれる怪談や、子孫が遭遇した怪異を紹介しながら一族の歴史を語るエッセー集。
ギリシャで生まれ、父親の祖国・アイルランドで幼少期を過ごしたハーンが、乳母のキャサリンから聞いたという猫の総会に紛れ込んで大金を得た男の話をはじめ、ハーンが妻のセツに語り部、作家活動のアシスタントの役割を期待するようになった怪談「鳥取の布団」、ハーンの長男・一雄が骨董屋で買った如意輪観音にまつわる奇譚など。
小泉家4代の不思議なエピソードが満載。
(講談社 1600円)