「アラスカへ行きたい」石塚元太、井出幸亮著

公開日: 更新日:

 最果ての地、アラスカに通い詰める写真家と編集者が、複眼的な視点からその魅力を読み解いたビジュアル・ガイドブック。井出氏によると、アラスカ旅には、トレイルウオークやキャンプ、氷河クルーズやフィッシング、オーロラ観賞など、雄大な大自然を満喫する「定番メニュー」の他に、膨大な「裏メニュー」があるという。

 しかし、裏メニューはこちらからアクションを起こさなければ誰も教えてはくれない。本書では、親切すぎると思われる情報は省き、ひとつひとつのトピックスを掘り下げながら、それぞれの旅人が自分なりの裏メニューへとたどり着けるよう読者を導く。

 まずは、アラスカの中でもとびきりの自然と多彩な動植物、そして先住民文化が揃った東南アラスカを紹介。カヤック愛好家あこがれのグレイシャーベイ国立公園を取り上げながら、先住民アリュート族のカヤック「バイダルカ」に魅せられ、自ら史上最大・最速の「スーパーバイダルカ」を製作してしまったカヌーイストのドラマに迫る。

 かと思えば、10種類以上の民族に分かれるというアラスカの先住民たちの持つ多様な文化と、そのひとつとしてよく知られるトーテムポールを建てる際に行われる儀式「ポトラッチ」の意味を解説するなど文化論を展開。さらに当地では今、醸造ビールが流行していると、ブリュワリー巡りまで。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出