「アラスカへ行きたい」石塚元太、井出幸亮著

公開日: 更新日:

 最果ての地、アラスカに通い詰める写真家と編集者が、複眼的な視点からその魅力を読み解いたビジュアル・ガイドブック。井出氏によると、アラスカ旅には、トレイルウオークやキャンプ、氷河クルーズやフィッシング、オーロラ観賞など、雄大な大自然を満喫する「定番メニュー」の他に、膨大な「裏メニュー」があるという。

 しかし、裏メニューはこちらからアクションを起こさなければ誰も教えてはくれない。本書では、親切すぎると思われる情報は省き、ひとつひとつのトピックスを掘り下げながら、それぞれの旅人が自分なりの裏メニューへとたどり着けるよう読者を導く。

 まずは、アラスカの中でもとびきりの自然と多彩な動植物、そして先住民文化が揃った東南アラスカを紹介。カヤック愛好家あこがれのグレイシャーベイ国立公園を取り上げながら、先住民アリュート族のカヤック「バイダルカ」に魅せられ、自ら史上最大・最速の「スーパーバイダルカ」を製作してしまったカヌーイストのドラマに迫る。

 かと思えば、10種類以上の民族に分かれるというアラスカの先住民たちの持つ多様な文化と、そのひとつとしてよく知られるトーテムポールを建てる際に行われる儀式「ポトラッチ」の意味を解説するなど文化論を展開。さらに当地では今、醸造ビールが流行していると、ブリュワリー巡りまで。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が