「深海の人魚」森村誠一著

公開日: 更新日:

 渋谷の一角に、男の隠れ家のようにひっそり存在する高級会員制クラブ「ステンドグラス」。各界の大物御用達のこのクラブには、常連客も知らない極秘の別の顔があった。それは、オーナーママの小弓が極上のホステスを駆使して提供する「特殊接待」。器量の良さはもちろん、口が堅く、気配りができ、知性、節度などの必要条件を兼ね備えているホステスをスペシャルフォース(SF・特殊接待員)として派遣して性的潤滑油として用い、数々の難題をクリアするのだ。

 ところが、ある日SFの一員のさやかがある事件に巻き込まれる。秘密裏に行ってきた特殊接待と殺人事件が複雑に絡み合い、ステンドグラスに思わぬ運命が訪れるのだが……。

 中国政府要人、日本宗教界を仕切る高僧、EDに陥った辣腕検事、妻を亡くした大物政治家などの権力者を骨抜きにする女のエロスが抜群。事件の真相に近づいていく刑事の推理とエロスが同時に楽しめる官能ミステリーだ。本紙連載作品の単行本化。

(幻冬舎 1700円)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭