「曽呂利!」谷津矢車著

公開日: 更新日:

 堺の町中に秀吉を揶揄する落首が広まった。蜂須賀小六が捕まえた犯人は鞘師の曽呂利新左衛門。この男の作った鞘は刀を引き抜いても鞘走りの音がしないという評判だった。秀吉は新左衛門を打ち首にしようとしたが、細川幽斎のとりなしで、秀吉を納得させるような鞘を作ったら命を助けるということに。出来上がった鞘を抜いてみると、大きな鞘走りの音が! 激怒する秀吉に新左衛門は、闇討ちに使うなら音がしないほうがいいが、秀吉が刀を抜くなら大きい音がしたほうがいいと言い抜けた。その上、自分を側に置いてくれと言う。

 御伽衆として仕えながら秀吉を手玉に取った男を描く時代小説。(実業之日本社 1600円+税)



【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭