「金魚はすごい」吉田信行著
江戸時代から続く老舗金魚屋の6代目が、知られざる金魚の世界を案内してくれるガイドブック。
金魚のルーツは中国で、3~5世紀ごろ、揚子江流域に生息していたフナの仲間が突然変異して「緋ブナ」が生まれ、そこから現在「和金」と呼ばれる金魚の原種ができたという。その後、突然変異の繁殖を繰り返したり、品種をかけ合わせたりしながら、現在ではその種類は100~200種にも及ぶ。日本には室町時代に伝わり、やがて庶民にも親しまれるようになった。日本で認定されている31種を中心に誕生のエピソードなどを交えながら解説。さらに水温順応力の高さや平和主義者な一面など、金魚の意外な魅力もたっぷりと語られ、一読したら飼いたくなること間違いなし。
(講談社 840円+税)