「自由学校」獅子文六著

公開日: 更新日:

 昭和の人気作家の魅力が詰まった代表作の復刻。

 五百助と駒子は昭和16年秋に結婚。何事にも動じない五百助に大人物の貫禄を感じていた駒子だが、9年経った今は夫が無能なでくの坊にしか見えない。

 そんなある朝、出社しない夫を問い詰めると、五百助は自由が欲しくなって会社を1カ月前に辞めたと打ち明ける。怒った駒子は、五百助を家から追い出す。世渡りの才覚がない五百助のことゆえ、すぐに謝って戻ってくるかと思ったが、1週間、1カ月が過ぎても戻ってこない。頭の片隅で夫のことを心配する駒子に、10歳下の隆文や妻と別居中の辺見が言い寄ってくる。同じころ、五百助は老ルンペンの食客となり、さまざまな人間と出会っていた。(筑摩書房 880円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 5

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  1. 6

    大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ

  2. 7

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  3. 8

    レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

  4. 9

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  5. 10

    芳根京子も2クール連続主演だが…「波うららかに、めおと日和」高橋努も“岡部ママ”でビッグウエーブ到来!