「ぶらり昼酒・散歩酒」大竹聡著
飲み歩きの達人が、さまざまな町で気ままな散歩と昼酒をたのしむ極上エッセー集。
5月のある日、七里ガ浜での仕事が終わった。さて、どこに行こうかと考えていると、永井龍男の名作「青梅雨」を思い出す。作品に描かれていた風景から舞台は江ノ電の極楽寺駅あたりかと見当をつけて向かう(後で確認をしたら違っていたが)。静かな境内を堪能して極楽寺を後にすると、そろそろビールが飲みたくなってくる。今日は、そばにビールの気分だと、中華屋の誘惑を振り切って鎌倉へ。しかし、目指した店は行列でそば屋酒は断念。なぜか氏はコンビニに向かう。(「江ノ電・鎌倉ふらふら酒」)
ほか、聖地の立石から東京郊外の羽村、果ては北九州など12の町で散歩酒。(光文社 680円+税)