「エデとウンク」アレクス・ウェディング著金子マーティン訳・解題

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 1930年のベルリンで、12歳の少年・エデは縁日の回転木馬のそばで寒さに震えている女の子・ウンクに出会った。祖母を待っているというウンクと話していると太った少年がやってきて、ジプシー(ロマ族)にひき肉にされると忠告した。エデは平手打ちをくらわせて少年を追い払うが、ウンクが差別されているロマだと知って驚く。家馬車で暮らしているウンクは、階段や水洗トイレのある家に住むエデを貴族みたいな生活とうらやむ。彼女は失業したエデの父親にと、吸いさしの葉巻をくれたのだが……。

 ロマを劣等民族として虐殺したナチスに禁書にされた児童文学作品。ロマ族迫害の歴史の解題付き。(影書房 1800円+税)


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