「日本史の内幕」磯田道史著

公開日: 更新日:

 古文書を解読しながら、歴史の真実に迫る歴史読み物。

 神田の古書店で購入した戊辰戦争の風聞を記録した冊子をひもといてみると、勘定奉行・小栗上野介の幕府滅亡時の動静を記した新史料であることが分かった。そこには徳川埋蔵金に関する新事実も記されていたという。

 他にも、明治天皇の皇后が京都を出て「新首都」東京に定住するまでの詳細を記録した「皇后宮御所行啓日誌」や、浜松城の前身である引間城の城主の娘が垣間見た無名時代の豊臣秀吉の若き日の姿が書かれた「太閤素生記」、大坂夏の陣で打ち取られた真田信繁の生首と対面した家康が語った言葉が書かれた徳川譜代大名井伊家の記録「花筵記」など。

 新発見の古文書から日本史の謎を読み解く。(中央公論新社 840円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…