「テーラー伊三郎」川瀬七緒著

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 主人公は、母親と2人で田舎町に暮らす男子高校生・海色(アクアマリン)こと通称アクア。キラキラネームをつけられた上に、母親はエロ漫画家という周囲とは違いすぎる状況を抱えているアクアにとって、閉鎖的な村社会の田舎町は暮らしにくく、いつも鬱屈した気持ちを抱えていた。そんなある日、町の紳士服店のショーウインドーに、女性用コルセットが飾られているのを目撃する。

 母親の漫画を手伝わされるうち、欧州の女性用下着に詳しくなっていたアクアは、そのコルセットが丁寧に作られたコール・バレネだと気づいたのだが……。

「よろずのことに気をつけよ」で第57回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビューし、ミステリーの分野での著作を多数持つ著者が、自らの服飾デザイナーの経験をもとに描いた初のエンターテインメント小説。

 退屈な田舎町に革命を起こした、アナーキーな仕立屋・伊三郎と、彼に魅せられた男子高校生との交流が愉快に描かれている。(KADOKAWA 1500円+税)

【連載】週末に読みたいこの1冊

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