「モナ・リザ・ウイルス」(上・下) ティボール・ローデ著 酒寄進一訳
ボストンで神経美学を研究するヘレンの携帯に見知らぬ男から電話が入る。パトリックと名乗った男は、ソフトウエアで巨万の富を築いたワイズの息子だった。失踪した父親の行方を捜すパトリックは、この電話番号が書かれたメモを見つけたという。メモには施設で暮らすヘレンの娘・マドレーヌの名前も書かれていたらしい。連絡を入れると、娘は施設から姿を消していた。ワイズと一緒にいると思われ、ヘレンはパトリックに請われ、ワルシャワに飛ぶ。同じころ、メキシコでミス・アメリカ候補の誘拐事件を担当していたFBI捜査官のミルナーは、各地で多発するミツバチの大量死を捜査するため、ブラジルに派遣される。
ドイツ発の国際謀略ミステリー。
(小学館 上・750円下・790円+税)