「笑え、シャイロック」中山七里著

公開日: 更新日:

 帝都第一銀行の結城真悟は渉外部に異動になった。上司は「シャイロック山賀」と呼ばれている男。ある日、柏田という客の焦げ付いている500万円を回収に行くことに。出版社を辞めて引きこもりになり、パソコンで株の売り買いをしているデイトレーダーだ。柏田は、今は底値だが持ち株の値が上がったら利息も一括返済すると繰り返す。

 帰社すると山賀は、柏田の自宅の登記簿を調べるという。500万円の債権で土地建物を担保にするのは明らかに過剰担保だ。だが仮差し押さえをしておけば、家を売却するときに売却先より優先的に帝都第一に返済金が回ってくる。(「わらしべ長者」)

 伝説の取り立て屋の殺人をめぐる銀行ミステリー。

(KADOKAWA 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動