「税のタブー」三木義一著
タブー視されている税金問題や不公平税制を取り上げ、その成り立ちから解説したテキスト。
例えば、自らを律して税負担や税の使い道に公正で潔癖でなければならない立場の政治家が、沈黙し、一向に正そうとしない課税問題を指摘。一定規模の政党は、政党交付金を受け取るために法人格を認められ、原則非課税。収益事業にしか見えない「パーティー開催事業」や、出版事業なども課税対象外であることに疑問を投げかける。
また、一般的な事業継承には相続税が発生するが、政治団体を利用した政治家の相続税回避の実態など、知れば知るほど呆れる。
他にも宗教法人非課税制度や酒の販売免許制度など。税金への素朴な疑問を取り上げ、複雑、不公正な税の実態を告発する。
(集英社インターナショナル 860円+税)