「税金格差」梶原一義著
日本の富裕層は中小企業の経営者・役員が多い。全国の企業のうち、99・7%が中小企業だが、日本の税制ではこの中小企業が優遇されている。
消費税を導入したとき、日本はOECD加盟33カ国が導入しているインボイス(税額票)方式にしなかった。インボイス方式とは、インボイスに作成者の名称、登録番号、取引先や取引内容などを記載するから税金のごまかしようがない。ところが、事務負担が増えるなどの理由で導入が見送られ、基準期間の課税売上高が3000万円以下の事業者は消費税の納税義務が免除されたため、7割が免税事業者になった。消費税の納税義務を果たしているのはわずか4分の1である。
日本の不公平な税制を分かりやすく解説。(クロスメディア・パブリッシング 1280円+税)