「アクトレス」誉田哲也著
芸能プロダクションに所属する片山希莉は、自分の未発表の小説「エスケープ・ビヨンド」を不本意ながら女優、真瀬環菜の名義で文芸誌に連載することを承諾した。ところが、その小説の内容そっくりの状況で、首のない猫の死体が発見される。
ある日、希莉の友人の市原琴音に女性から、希莉について話したいことがあると電話がかかってきた。今から伺いますと言ったのになかなか来ない。若い女性が車にはねられたと聞いて、もしやと思い、救急病院に問い合わせると、被害者はミズタマリという名だったが、知らない名前だ。後日、希莉が行方不明になる。さらに、真瀬環菜死亡のニュースが配信されて……。
那須塩原警察署の元刑事で、民間会社の調査員・森奈緒が活躍するミステリー。
(光文社 1760円)