「『ぴえん』という病」佐々木チワワ著
「ぴえん」という言葉を基軸に、Z世代のカルチャーと価値観を考察したリポート。
現代の若者たちの会話の随所に用いられ、さまざまな意味で使われる「ぴえん」とはそもそも何なのか。最初は絵文字記号だったぴえんは、「ぴえん顔」と「ぴえん」という記号と言葉に分離し、最終的にそうした言葉を使う女子たちの行動と気持ちを表す代名詞のような役割を担うようになったという。
さらに薬物やリストカット、性的消費でさえファッションの一部として行う「ぴえんカルチャー」について解説。一方で近年、クローズアップされる「トー横キッズ」や、自らの体を切り売りして稼いだ金を「推し」のホストなどに貢ぐ女子など。歌舞伎町のフィールドワークで出合った事例を紹介しながら若者の「今」に迫る。
(扶桑社 902円)