「ドアを開けたら」大崎梢著
夜、一人暮らしの佑作がマンションの同じ階に住む年上の友人・串本を訪ねるが、応答がない。鍵は開いており、明かりもついている。思い切って部屋にあがると和室で串本が死んでいた。部屋の様子から変死の可能性もあることを疑った佑作は、ある事情から警察に届けるのを後回しにして慌てて自室に戻る。
直後に佐々木と名乗る高校生が部屋を訪ねてきた。串本の部屋に出入りする佑作の動画を撮ったという佐々木は、消去してほしければ、串本の部屋に落ちているはずの手帳をとってきてほしいという。訳が分からない佑作だが従うしかない。翌日、佑作が通報のため串本の部屋を訪ねると、遺体が消えていた。
中年男と高校生のコンビを主人公に描くハートフルミステリー。
(祥伝社 836円)