「灼熱」秋吉理香子著

公開日: 更新日:

 医師の英雄と結婚して3日、「絵里」は訪問診療に出かける夫を送り出した後、さっそく証拠探しを始める。1年半前、最愛の元夫・忠時が転落死。警察によると忠時は投資詐欺の首謀者で、その被害者だった英雄が容疑者として逮捕された。マスコミは忠時夫婦の過去まで暴き、悪意を持って報道。一方の英雄は支援する会まで結成される。事件から20日後、英雄は釈放され、忠時の死は自殺と断定された。

 失意の中、「咲花子」はネットで知り合った「絵里」と自殺を図るが絵里だけが死んでしまう。絵里の身分証を手にした咲花子は、整形して彼女に成りすまし、忠時の死の真相を突き止めるために英雄と結婚にこぎつけたのだった。

 復讐のために仮面生活を送る女の情念を描いたサスペンスミステリー。

(PHP研究所 858円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動