「フォーリング ―墜落―」T・J・ニューマン著 吉野弘人訳
コースタル航空のパイロット、ビル・ホフマンが自宅を出るとき、妻・キャリーの依頼でインターネットの修理にきたサムがキッチンにいた。夫婦げんかの後だったので、ビルは「離陸する前に話をしよう」と言って出かけた。
ビルがコックピットに入って気象情報をチェックすると、ノートPCにキャリーからメールの着信があった。画像の中のキャリーは自爆ベストを着せられていた。インターネットの修理に来た男が起爆装置らしきものを握って、「飛行機を墜落させろ。さもないとあんたの家族を殺す」と告げた。
フライト前の機長が家族を人質に取られて究極の決断を迫られる息づまるサスペンス。
(早川書房 2200円)