「最後の記憶」望月諒子著

公開日: 更新日:

「最後の記憶」望月諒子著

 大学病院の脳外科医・沢村は、頭痛を訴える52歳の秋山を脳腫瘍と診断、入院させる。手術前日、説明を聞いた秋山から「眼鏡をかけたほうがいい」と言われた沢村は、脈絡のない会話に戸惑う。

 翌日、秋山の開頭手術が始まって早々、漏れ出た髄液が飛び散り、沢村の目に向かってくるように飛び込む。手術は無事に終わるが、病理診断の結果、取り出した細胞は脳腫瘍ではないと分かる。

 その日から、沢村は体に異変を感じる。誰かに乗っ取られたかのように、頭の中に自分ではないものの思考が混じり込むのだ。

 術後、順調に回復して退院した秋山が再び病院に搬送されてきた。なぜか秋山の脳は萎縮して意識が戻らない。

 優秀な脳外科医の悲劇を描く医療サスペンス。

(徳間書店 803円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が