「レジデンス」小野寺史宜著
中学生の会田望は成績優秀だが、進学塾の帰りにひったくりを繰り返している。20代の女のバッグをひったくった日、女子高生、児島理絵に、ひとりで歩くのは怖いからと頼まれて自転車の後ろに乗せた。お礼をしたいと言われ、セックスがしたいと言うと理絵の自宅に誘われた。望と同じ湊レジデンスのA棟の1201だ。
理絵の部屋の上の1301には、望の同級生で私立の中学に入った入江弓矢が住んでいる。弓矢の異母兄で大学生の充也には松沢瑞穂という恋人がいるが、ある日、瑞穂が刺殺されるという事件が起きる。
古いマンションを舞台に、住人たちの憎悪や欲望を描いたサスペンス小説。 (KADOKAWA 1815円)