「頭がいい人、悪い人の健康法」和田秀樹著

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「頭がいい人、悪い人の健康法」和田秀樹著

 巷にあふれる健康本は、血圧を下げる生活法など、検査データを下げることを目的としたものばかり。しかし、健康とは検査データを正常にすることではなく、元気に生きられることだと著者は指摘する。

 例えば、コレステロールは動脈硬化の危険因子とされるが、高齢者の意欲を保ち、筋肉量の維持に必要な男性ホルモンの材料でもある。一方で免疫細胞の材料でもあり、その値が低いと免疫機能が落ちてしまうそうだ。コレステロールや血糖値、血圧を下げるなどの健康常識は、すべて心筋梗塞や脳血管障害の予防のためだが、日本では心筋梗塞で死ぬ人の12倍以上ががんで死んでいるのだ。

 今よりも元気になるために、栄養や運動、老化して減ってきたホルモンを足す「足し算」健康法を提唱するテキスト。

(PHP研究所 990円)

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