「かけ湯くん」松本英子著
「かけ湯くん」松本英子著
著者の分身であるネコの「かけ湯くん」が、全国の温泉を「浸り」歩く温泉紀行コミック。
旅の始まりは山形県の銀山温泉。共同浴場で居合わせた地元の人に声をかけられ、いい思い出になるとテンションが上がるかけ湯くんだが、彼女が話している方言が全く分からず焦りまくり。ただひとつ聞き取れた「板橋区」を手掛かりに何とか失礼にならずに済んだと胸をなでおろす。
またあるときは、山好きの兄の情報を頼りに、長野県の浅間山山麓へ。なんでも真冬に湧水を触っても冷たくなかったので温泉かもしれないというのだ。それらしき池を見つけると有毒ガス発生中で危険の立て札が。
以降、熊本県の日奈久温泉や、かねての夢だった青森県の先っぽにある下風呂温泉など。26の温泉旅を漫画で堪能。 (河出書房新社 1023円)