間寛平 法廷が爆笑に包まれたアメマ裁判
<1987年9月>
マラソンランナーとしても大人気の間寛平。過去には生来の人の良さに付け込まれて、金銭トラブルに巻き込まれることも多かった。中でも87年9月に終了した深夜番組のキャラクターがモチーフとなった“アメマバッジ裁判”は、テレビでも繰り返し紹介された有名な騒動だ。
頼まれると断りきれない性格の寛平。そば屋の店員が時計を買う際の保証人を引き受けて逃げられたり、先輩の芸人に900万円の手形の裏書きを頼まれ、お金をもらわないまま何も考えずに引き受けてしまったり。間にはいつの間にか「歩くハンコ屋」というあだ名がついていた。
借金地獄に陥った寛平だが、85年スタートの関西ローカルの番組「今夜はねむれナイト」の人形劇コーナー「パペットレビュー」で、奇妙なマントと頭巾姿の“アメママン”の声を演じて評判になる。
人形たちが不条理コントを演じる中に「またも出ましたアメママン。いつもニコニコほがらかに」と登場、場を引っかき回して去っていくシュールな役柄で、いつの間にか大人気になった。