青春映画の巨匠・恩地日出夫監督は“遺作パート2”準備中

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 そんな恩地監督が気にかけているのが、右傾化を強める安倍政権だ。

「オレは60年安保を知ってるからね。デモにも行き、ギリギリまで闘ったよ。もうデモに参加することはできないけど、このトシになると白と黒、善と悪はよく見えるようになるんだ。ホント、最近の日本は戦後が終わり、また戦中が始まりそうな気配だな。特定秘密保護法、あれが成立して以来、とくに危険なにおいを感じる。安倍政権はいろいろ言い訳してるだろ。でも、ああいう法律は執行するヤツ次第でどうにでも扱えるんだ」

 恩地監督は「マスコミ九条の会」の呼びかけ人でもあった。

「さらに言えば、国民はアベノミクスにだまされてる。株価が上がったって喜んでるヤツもいるが、まず給料が上がらないとウソでしょ」

 80年生きてきた恩地監督、日本人が一番幸せだったのは敗戦後の10年ではないか、と話す。

あの当時は意識化されたんじゃなく、自然とみんなが助け合う、パンを分け合う社会だった。そんな心が誰にもあったんだ。ところが、その後、経済成長が最優先され、結果、モノ、カネだけが重要視されるようになった。今の日本が抱えるさまざまな矛盾の根っこは、そこから芽生えたと思うね」

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