モントリオールの次はベネチア…「映画祭」の“格”はどう違う?
つい先日、モントリオール映画祭で女優の吉永小百合(69)が審査員特別大賞とエキュメニカル審査員賞をダブル受賞したばかりというのに、今度はベネチア映画祭だ。同映画祭に「野火」を出品している塚本晋也監督(54)が2日、キャストらとともにレッドカーペットを歩いた。
考えてみれば「カンヌ」や「東京」などの映画祭は、一年中やっているような気がするが、映画祭の格や権威とどう違うのか。
「最も権威が高いとされるのが、カンヌ、ベネチア、ベルリンの“3大映画祭”です。この3つは出品を認めてもらうこと自体が難しいといわれています。それに続くのが、3大映画祭を含む『世界12大映画祭』。モントリオールや東京、他にモスクワ、上海映画祭などはこれに含まれます」(映画関係者)
どうやら、ベネチア映画祭の方が格上らしい。さらに「モントリオール」についてはこんなこともいわれている。
「開催国・カナダのケベック州はフランス語圏のため、英語圏の映画の出品が少ないといわれています。さらに、主催者が邦画への造詣が深く、“邦画は受賞しやすい”という声も聞こえます。そのため、日本の映画人の中には“受賞の難しい3大映画祭を目指すより、モントリオールの方が手っ取り早い”という人もいるほどです」(前出の関係者)
もちろんモントリオールでの吉永小百合の栄誉が消えるわけではないが、「野火」がベネチア映画祭で最高賞を受賞したら、北野武「HANA-BI」(97年)以来の快挙だ。