SMAP独立騒動で白日の下に 芸能界の「暗部・恥部・力学」
ネット上ではそんなパワハラ同然のやり口に対して非難が殺到。メンバーを晒し者にしたメリー氏の解任を求める「署名運動」が始まるや、アッと言う間に1万人を超える支持が集まったほどだ。
一連の騒動について、芸能評論家の肥留間正明氏がこういう。
「プロダクションの一部は上場企業になるなど経営がガラス張りになり、芸能界の近代化が進んでいるかに見えますが、体質そのものは実は50年前と何も変わっていません。“クーデター”とか“独立劇”などと言われる今回の騒動も、単純に考えればSMAPの育ての親といわれる女性マネジャーがメリーさんから“私の方針に従わなければ、SMAPを連れて出ていけ”と言われたのがコトの発端。そう言われた女性マネジャーがメンバーに“どうする?”と聞いただけの話。そこへ芸能界の大物といわれる一部の人間が顔を突っ込み、“独立したらテレビに出られない”とか“俺が話をまとめてやる”なんて口を挟んで利権に一枚噛もうとし、結果的にグチャグチャにしてしまったのです」
過去の例として肥留間氏が挙げるのは演歌歌手・森進一(68)の独立劇だ。昭和54年1月に渡辺プロダクションから独立した森は、直後から出演が決まっていたテレビ番組のキャンセルが相次ぎ、完全に干されてしまった。当時の窮状について森は本紙連載「人生ひたすら」(07年)で「唄う場所がなくなることは覚悟していましたが、(中略)さすがに悲しくもあり、悔しさもありました」と心情を吐露していた。