SMAP独立騒動で白日の下に 芸能界の「暗部・恥部・力学」
■外からは見えないプロダクションとタレントの力関係
江戸時代じゃあるまいし、芸能人に人権なしといわんばかりの仕打ちだが、前出の肥留間氏はこう分析する。
「日本の場合、プロダクションとタレントの力関係を考えるとプロダクションが圧倒的に強すぎるのです。かなりの大物でもギャラの取り分は五分五分、駆け出しの新人だとどんなに売れっ子でも9対1とか8対2。中には月5万円の給料制という事務所まであって、まるで“奴隷制”です。エンターテインメントが近代化しているアメリカではこんな事態は考えられません。個人主義の考えが徹底しているアメリカの場合、ちょうど大リーガーと似ていて、タレントは弁護士などと代理人契約を結び、その人物にマネジメントなどを任せている。あくまでタレントの方が優位になっていて、上部団体には米国映画俳優協会があり、タレントの権利を守るためならストも辞さない体制になっている。ここまで行かないと世界に通用する日本のタレントは育ちません」
21日はフジテレビ湾岸スタジオで「SMAP×SMAP」の収録に臨んだ5人。普段より警備員を増やし、メンバーがトイレに行く際も警備員が同行するなど厳戒態勢だったという。チーフマネジャーが芸能界を追われた今、中居ら4人は完全に牙を抜かれ去勢されてしまったのだろうか。