魚住りえ 局アナから経営者&講師転身で見えた“違う風景”
世の中のニーズをリサーチし、自分の「したい」と「できる」を照らし合わせた。ひとつの答えとして完成させたのが、「魚住式スクールメソッド」だ。NHK杯全国高校放送コンテストの朗読部門で全国3位になったほどの音声技術と、日テレ時代に培った経験。計25年分の「話し」のスキルを結集させたものだ。
この“武器”で人生後半戦の“勝負”に出たが、「最初の1、2年は生徒さんも来てくれず、知人を自宅に招いてモニター受講をしてもらっていました。パンフレットやチラシを一枚作成するにも費用がかかります。会議室を借りるのもタダではありません。貯金を切り崩す覚悟でした」。
自らのホームページも改良に改良を重ね、畑違いの場所で“志”を耕すこと4年。口コミで評判は広がり、スクールは軌道に。その間に出版した話し方の本は12万部のベストセラーとなり、今年5月に発売した新著も好評だ。新たな本の執筆も重なり、現在はスクールを一時休講中だが、「インプットの時間」に充てているという。
「会社をどのように維持し、スクールを充実させていくか。私以外の講師の育成も課題ですし、テレビの仕事も再開したい。今後の具体的な目標ですか? う~ん、それは簡単には出せない。目標が達成できなかった時の軌道修正がうまくできそうにないから。私、頑固な性格なんです(苦笑い)」
新しい景色が見えるのは、まだまだこれからのようだ。