テレビ特番で涙の懺悔…清原和博の切迫した“金銭事情”
金欠という切迫した事情がある清原に今回、テレビ局が手を差し伸べたわけである。
だが、しかし、だ。清原自身がインタビューで覚醒剤について「二度と手を出さないとは言えない」と語っているように、今はまだ毎晩毎晩、クスリの「誘惑」と闘っている状態。40歳代の再犯率は72・2%。ただでさえ更生は難しい覚醒剤に溺れた清原に必要なのは早期の社会復帰ではなく、しっかりとした治療とそれを可能にする生活環境のはずである。
そうだと分かっていながら、テレビ局は商売のために清原をカメラの前に担ぎ出す。薬物疑惑報道以降、何度も逮捕情報が駆け巡っているにもかかわらず、TBSとフジテレビはバラエティー番組に清原を出し、「クスリなどやっていない」と本人のウソの言い分を垂れ流した。それで、視聴率が上がった、と大喜び。野球人としての仕事を失った清原を数字の取れるタレントとして重用し、結果的に覚醒剤を買うカネを渡していたようなものだった。インタビューの一部を放送したTBSは今回、わざわざ尿検査で覚醒剤反応がなかったことを示す医師の診断書まで映していた。免罪符のつもりだろうが、清原を自らの商売に利用していることに変わりはない。