米アカデミー賞圧勝ムード 「ラ・ラ・ランド」何が凄い?
現地時間2月26日に発表される米アカデミー賞を前にいよいよ賞レースが本格化してきたが、今年はまれにみる「圧勝ムード」が漂っているという。
その作品とは、わずか3作目にして名匠の呼び声高いデイミアン・チャゼル監督(32)による「ラ・ラ・ランド」(16年、アメリカ)。往年のハリウッドミュージカルをインスパイアしつつ、最新の撮影技術によってめくるめくダンスシーンを作り上げたオリジナル作品だ。
映画関係者によれば、日本でのマスコミ向け試写会は連日超満員。先日発表された第74回ゴールデン・グローブ(GG)賞で、予想を上回る史上最多の7部門を制したことで、いまや1時間待ちでも入場できずボヤく映画ライターが続出しているという。
業界人の間で過熱するこのブームについて、映画批評家の前田有一氏はこう解説する。
「当時はまだ無名で作品賞こそ逃しましたが前作『セッション』(14年)は大傑作で、日本の批評家たちも絶賛しました。その監督の新作ということでただでさえ話題だったのが、GG賞史上最多受賞の報で爆発した感じですね」