日本で知った酒の味 サンコンさん“山手線3周”の思い出
量や酒席が増えたのは84年に2度目の来日をしてタモリさん司会の「笑っていいとも!」に出演してからね。「1コン、2コン、サンコン」のギャグが大ウケして急にタレントの仕事が増えた。当時は景気が良かったから打ち合わせや打ち上げで毎晩ハシゴ。帰宅する頃にはもうベロベロ。何でも飲んだけど、吟醸酒とか冷酒のおいしさは格別だったね。口当たりがいいし、当時は30代半ばだったから水みたいにスイスイ。5合はザラで、その場の雰囲気で1升くらい空けたことも珍しくなかったよ。
ロケとか講演会で全国へ行くのも楽しみね。どこへ行ってもおいしい地酒がいっぱいあって、ますます日本酒が好きになっちゃった。二日酔いで痛い目に遭ったのも数え切れないけど(笑い)。
電車の乗り過ごしもよくしたね。冬に山手線を3周したのは今じゃ笑い話。座るとお尻がポカポカするもんだからついつい寝込んじゃった。3周だから3時間ほど。すっごく気持ちよかったよ。
でもね、日本てすごい国だなって、改めて感心したね。足元に大事な書類を入れたビジネスバッグを置いたままだったのね。それなのに、3時間以上経ってても、ちゃんと足元にあったから。こんな国、他にはないよ。どこの国もバッグから手を離して寝ちゃったら、3分もしないうちに盗まれるね、絶対。今もそうだったらホント、日本て素晴らしい国だと思う。