3年先までビッシリ “刑事ドラマ掛け持ち”内藤剛志の職人芸
■「芸能人」ではなく「職人」
それにしても、なぜこうも内藤は引っ張りダコなのか。言っちゃ悪いが、街を歩いている普通のオジサンにしか見えない。
「制作側にとってはそれがいいのでしょう。TBSで十津川警部を長年演じた渡瀬恒彦さんのようにイケメンではありませんが、5作目ですでに役柄に馴染みつつある。先日亡くなった大杉漣さんが“300の顔を持つ”といわれていましたが、内藤さんもそれに劣らず、どんな役にも溶け込むことができる稀有な役者といえるでしょう。あまり目立ちませんが各局が奪い合うのもうなずける実力派といえます」(芸能ジャーナリストの佐々木博之氏)
内藤にとって役者とは「芸能人」ではなく、練習や経験に裏打ちされた技術が求められる「職人」だという。だから、最近は若い頃好きだった酒はほとんど飲まなくなり、禁煙もして役柄に打ち込んでいる。
ひょうひょうとしながらストイック――。それが内藤の魅力のようだ。