低迷フジに目立つ“手堅さ”…夏ドラマを制するのはどの局だ
「フジの前クールの『コンフィデンスマンJP』『シグナル』『モンテクリスト伯』は、視聴率こそ振るわなかったものの挑戦的な作風でインパクトを残していただけに、夏のラインナップはちょっと期待外れです。確かに、春クール全体の視聴率上位は刑事ものと医療ものでしたが、そのまんまですからねえ」と亀井徳明氏は苦笑いする。
■日テレとTBSは"鉄板"の刑事も医者も扱わず
手堅いと言えば、やはり今期もテレビ朝日。「刑事七人」(水曜夜9時=11日スタート)、「遺留捜査」(木曜夜8時=12日スタート)とお得意の刑事ものを並べた。もう1枠の「ハゲタカ」(木曜夜9時=19日スタート)も、かつてNHKで放送され、高評価を得た企業もので、ターゲットはオトナ世代と明白だ。
「夏クールに"鉄板"の刑事も医者も扱わないのが、日本テレビとTBSです。日テレは水曜夜10時に石原さとみ主演の『高嶺の花』、土曜夜10時に波瑠主演の『サバイバル・ウェディング』。TBSは火曜夜10時に綾瀬はるか主演の『義母と娘のブルース』、金曜夜10時に土屋太鳳主演の『チア☆ダン』、日曜夜9時に新人の松本穂香が主演する『この世界の片隅に』。今クールは手堅さを求めたフジ&テレ朝と、硬軟織り交ぜた日テレ&TBSの争いといったところでしょうか」(亀井徳明氏)
前クールの視聴率レースは、独走状態だったテレ朝の刑事ものを、最後にTBSの医者ものが追い抜く展開だった。夏を制するのはフジの手堅さか、それとも……。