西日本豪雨で延期か中止 対応分かれた芸能イベントの今後
日本リサーチ総合研究所主任研究員の藤原裕之氏がこう言う。
「7年前の東日本大震災の教訓として、多くの人が自粛ムードより早く従来通りの消費活動に戻すことが重要ということを学びました。災害直後は、自粛ムードが優勢になりがちですが、企業は応援消費という形で消費マインドを回復させる必要があります。こうした取り組みを叩く人もいますが、実際には応援している人も多いのです。そのことを考えると、コンサートなどのイベントは極力行った方が経済の冷え込みが軽減して、消費者マインドも早く回復するのではないでしょうか」
実際、東日本大震災後は、続々と舞台やコンサートが「中止」を決め、損害額は数十億円に上ったとされる。今回も、2日間予定されていた、ゆずの広島公演は、グッズの売り上げも含めると損失額は数億円単位に上るとみられている。
「これから、広島県、岡山県などの中国地方は盆踊りや企業の納涼祭りが始まります。それが一斉に中止されたら、子供やお年寄りが、がっかりするだけでなく、イベントに招かれている関西圏の芸能人の懐も直撃しかねません」(地元イベント関係者)
ただでさえ、芸能界はCDが売れず、タレントのギャラは下がる一方で中小の芸能プロがバタバタと潰れている。ここは“不謹慎狩り”なんかに屈さず、踏ん張る時ではないか。