都内のスーパーで特売品を 安室奈美恵「引退後2カ月」の今
例えば、ある音楽関係者は「有名女性歌手Nをプロデュースしてもらえませんか?」と打診しているという。あるいは、安室さんに“黒子”になってもらい、楽曲提供をお願いしようとする動きもある。
安室さんを古くから知る芸能関係者は「アムロは才能があるのに埋もれている新人の発掘、育成には、少なからず関心を持っているみたいだよ」と私にささやいた。
そういえば、私は今から23年前、東京・赤坂の「全日空ホテル」の2階のカフェテリアで当時17歳だった安室さんを取材したことがある。彼女は、「(音楽プロデューサーの)小室哲哉さんに曲を書いてもらいたい!」と盛んに繰り返していた。私が「ダンスが好きなの?」と聞くと「ウン」とうなずいた。「いつ頃から踊り始めたの?」と質問すると、「小学生から。ディスコにも友達と行ってた」と答えた。「小学生で? お金は?」と突っ込むと、「ウン、黒服に顔パスだった」と悪びれる様子もなく語った。純朴で素直な性格の女性なのだ。あのキラキラした瞳と可愛らしい笑顔が、今も強く印象に残っている。
ただ、ジリ貧傾向にある芸能界としては、ドル箱になる可能性を秘めた安室さんをいつまでも放っておくわけにはいかないのだろう。「必ず戻ってくる……」と半ば願望交じりに数年後の復帰を期待する声もある。
しかし、今のところ、こうした復帰オファーが安室さんの元に届いた形跡はない。彼女が当面の生活に困ることはないだろうし、ようやく手にしたささやかで平和な生活を存分に楽しむつもりではないか。
(芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄)