妻が提供し腎移植…南部虎弾は満身創痍でも“不撓不屈”
「シメのラーメンがまた格別でね。何時間もかけて遠征したり、ホープ軒の味比べをしようと、千駄ケ谷やら吉祥寺の店を食べ歩いたりしていた」。そう言うと、「あ、それです」と主治医は膝を打った。若いときはヘイチャラだったラーメンの塩分が積もりに積もっての病気だったのだ。
「ま、それでラーメンを絶つようなオレじゃない」と南部は振り返る。それで、というわけでもないだろうが、肺に水がたまり、呼吸困難で意識を失った。朝の4時に救急車に乗せられ、死線をさまよい、気がついたら病院の集中治療室へ。手足を縛られ、酸素マスクに鼻のチューブ、尿の管がついた状態で、ベッドに拘束されていた。急性冠症候群による心不全で、8時間に及ぶ心臓バイパス手術を受けた。
まさに満身創痍だが、生きていく力は失ってはいない。南部を知る芸能プロデューサーはこう言うのだ。
「今回の手術へ向け、入院というときも、たこ焼きパーティーをやったりしていました。18歳年下の愛妻、由紀さんの献身的な支えも大きく、腎臓提供もこの奥さんからのもの。電撃ネットワークと一緒にやれる、無名のハチャメチャなバンドを今も募っているし、まだまだこれからと意気軒高です」