底なし井浦新さん まるで1杯数万円のコーヒーのような芝居
「華」というか「華々しい」といいますか、最近「なつぞら」内で出世した井戸原さんのベレー帽が派手(笑い)になって、本編への集中力を阻害すると評判の、小手伸也です。
いやアレ、井戸さんがスーツになったということで「ネクタイとのトータルコーディネートだ」と衣装さんと持ち道具さんがノリノリになっていろんなカラーを用意してくださっているんです(ネクタイが水玉柄だからとわざわざベレー帽の方にも水玉を縫いつけてたりもします)。ただでさえ着数が多くてお忙しいところ喜々として……本当にありがたい話です。スタッフさんの愛をヒシヒシと感じております。
そんな「愛されキャラ」である僕が(おまえじゃない井戸原さんがな)、「なつぞら」の現場で一方的に愛してやまないのが、仲ちゃんこと仲努役の井浦新さん。僕の初回登場時から割と対照的なキャラとしてコンビでお芝居をやらせてもらってまして、当然のように日々隣で観察させてもらってるんですね(一応役柄のため)。
でも一向に、全然「底」が分からない。何げないようでいて芳醇なさじ加減。まるで一杯数万円するコーヒーみたいなお芝居をされます。それが何とも心地よく、芝居上でアイコンタクトが成立したりすると(自然が一番なので打ち合わせとかはしません)、極上の気分になったりします。明らかに僕にない要素過ぎて嫉妬すらできません。