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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

自粛のストレスも吹っ飛ぶ テレ東の独自路線と痛快ドラマ

公開日: 更新日:

「浦安鉄筋家族」に抱腹絶倒

 というわけで、テレ東ドラマで憂さ晴らししているが、こんな時は深刻ぶったモノはノーサンキュー。脳ミソを1ミリも使わなくていいスーパーおバカなドラマに限る。

 金曜深夜「浦安鉄筋家族」。「シリーズ累計発行部数4400万部のギャグ漫画が遂に、笑撃のドラマ化」とあるように、そのハチャメチャぶりに自粛生活のストレスも吹っ飛ぶ。

 タクシー運転手の父親・佐藤二朗、母親は水野美紀、娘が岸井ゆきの、ニートの長男が本多力、小鉄役はリアル小学生で、おじいちゃんはアホの坂田の大沢木一家のお話で、これにからむのが、佐藤に毎回乗車拒否される客の滝藤賢一、ファミレス店長に松井玲奈、娘の彼、花丸木に染谷将太。「麒麟がくる」の織田信長が白ブリーフ一丁で怪演。ゲストも豪華でびっくり仰天。

 ヘビースモーカーの佐藤は食卓でご飯を食べながらスパスパ。副流煙などお構いなし。BPO(放送倫理・番組向上機構)も呆れるコンプライアンス無視のドラマはむしろ痛快。

 不寛容な時代、浦安の地価が下がるからこんなドラマはやめろ! と抗議が殺到するのではと思ったが、「特別協力 浦安市」となっていてこれまたびっくり。

 抜かりないね~、テレ東。パチパチパチ。

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