吉川晃司「探偵・由利麟太郎」はハマり役 ドロドロ感が吉

公開日: 更新日:

「横溝作品は『犯人は誰か』を当てるよりは、複雑な人間関係を紐解いたり、『事件の影にこんなにもむごい事実があったのか』などを知ったり、猟奇的でありながら耽美さもある世界を楽しむのが醍醐味だと、私は思っています。血脈関係のドロドロ、男女関係のドロドロさがあってこその横溝作品。現代ドラマでは描きにくくなったそのあたりを、『由利麟太郎』はしっかりと描いていると思います」

 確かに、第2話は猟奇的な内容で血みどろシーンもあった。コンプライアンス最優先となっている現代のドラマ界において、果敢な挑戦をする、なかなかの意欲作といえるだろう。しかも放送時間は深夜ではなく、午後9時台のゴールデンタイムなのだ。

 前出の葉月氏は「金田一耕助は、石坂浩二さんをはじめとして、これまで多くの俳優さんが演じてきました。でも由利麟太郎は、1998年に2時間ドラマで石坂さんが演じたきり。先入観がないぶん、由利麟太郎=吉川晃司という認識が今回のドラマで視聴者の頭に刷り込まれたと思います」と、吉川でのシリーズ化に期待しているそうだ。

「探偵・由利麟太郎」は全5回と通常の連ドラより短くはあるが、まだまだ見どころがありそうな予感。54歳にして地上波連ドラ初主演となった吉川。由利役を役者としての代表作にしてほしいものだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議