大月みやこさん 落第生と気づかされた「女の港」の出合い

公開日: 更新日:

 今日も気持ちよく歌えたし、いい曲だなと思えるだけで十分……。そんな私が変わったのが今のスタッフと「女の港」との出合いです。そこまで20年かかりましたね。

 スタッフが言うわけです。「僕たちが大月みやこを一生懸命つくっているのに自分だけいい気持ちになっていたらダメ。曲を聴く人に届けてくれないと困る」。上がってきた「女の港」は星野哲郎作詞、船村徹作曲。レコーディングで初めてお目にかかったら、おふたりとも「もっと聴く人に届くように歌ってほしい」とスタッフと同じことをおっしゃる。プロフェッショナルとしては10人聴いてくれたら7人に感動を届けないといけない。そう思いました。ああ、私はそんなこともわからず、落第生だったんだわとちょっと悩みました。遅かりし、ですよね。

 ショックだったのは体調がよくて、いい気分で最高にいい声が出たかなと思った時に「今日、調子悪い?」と真逆のことを言われた時ですね。それで「女の港」を境にそれまでとは歌の作り方を変えました。わからないようにナチュラルに。

 私は音楽賞にも縁がなかったんですよ。「女の港」は83年発売。スタッフが「この曲は絶対にアピールする」という自信があって、発売後1年8カ月は新曲を用意しなかった。30万枚のヒットになって紅白に出場したのが86年。発売から1年以上すぎていたので、レコ大の資格はありませんでした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松本人志「事実無根」から一転、提訴取り下げの背景…黒塗りされた“大物タレント”を守るため?

  2. 2

    島田洋七が松本人志復帰説を一蹴…「視聴者は笑えない」「“天才”と周囲が持ち上げすぎ」と苦言

  3. 3

    人気作の続編「民王R」「トラベルナース」が明暗を分けたワケ…テレ朝の“続編戦略”は1勝1敗

  4. 4

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  1. 6

    松本人志が文春訴訟取り下げで失った「大切なもの」…焦点は復帰時期や謝罪会見ではない

  2. 7

    窪田正孝の人気を食っちゃった? NHK「宙わたる教室」金髪の小林虎之介が《心に刺さる》ファン増殖中

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    菊川怜が選んだのはトロフィーワイフより母親…離婚で玉の輿7年半にピリオド、芸能界に返り咲き

  5. 10

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇