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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

苦肉の策だった「ビキニ美女に囲まれる清原」写真の舞台裏

公開日: 更新日:

 最初に頼まれたのが、暴力団幹部の裁判だった。不慣れな裁判取材。しかもハワイの裁判所。地元の知人に聞くと「こっちの裁判所は緩いから、中でメモも写真も撮れるよ」と言われカメラを持って傍聴席に着いた。

 日本の暴力団の裁判。傍聴席は数人。逆に取材者がいることのほうが目立つ。さすがにシャッターまでは切れなかった。

 次なる仕事は西武ライオンズのハワイ優勝旅行。「清原(和博)の面白い写真を撮ってくれ」という漠然としたものだった。同行してくる番記者と違った写真が必要。野球担当記者と違い球団になんのコネもない。ゲリラ的にやるしかない。西武入団で話題の清原もハワイでは一般観光客のひとり。誰も知らない。滞在中のホテルから遊びに出てくる写真なら普通に撮れるが、そんなものでは話にならない。ビーチに出てきて海パン姿でくつろいでいた。それもイマイチ。

 とっさに考えたのが金髪ビキニ美女を絡めた写真。現地の友人と一緒にビーチにいた金髪のビキニギャルに清原に群がって欲しいとお願い。「面白そう」とあっさり乗ってくれた。俗にいうヤラセだ。「ハワイでビキニ美女に囲まれる清原」という写真を撮ることができた。その後も野球選手や芸能人を空港でチェックしたが、「お忍び」など特に目玉はなく終わった。ようやく日本に戻ったのはクリスマス当日だった。

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