伊藤健太郎代役にJr.起用の副産物 ジャニーズも渡りに船
これは明治座にしてみれば渡りに船。ジャニーズにしても、これを機に明治座との関係が強まり、今後は明治座でのジャニーズ公演が増えていくのではないかというのである。ある演劇ライターはこう言う。
「凄いのは、ジャニーズの売り方ですよ。原主演の発表翌日、ことしデビューしたアイドルグループ『Snow Man』メンバーらの舞台をプッシュする動画がジャニーズ公式アカウントに続々投稿されるなどして、『#原主演』がJ―POPのトレンド入りしてしまったのです。『ファミリークラブ』という名称のジャニーズファンクラブでは、よくある手法らしく、○○クンの後輩だとか、人気の所属タレントの名前を出すなどして、応援を呼び掛けたのです。それにすぐに応えるファンといい、とてもまねはできません」
この動員力を使いジャニーズは毎年、帝劇の年間スケジュールの大部分を堂本光一らの公演で埋めている。
「決まってジャニーズは年間で5カ月まで。6カ月つまり半年以上となると、帝劇が事実上のジャニーズ劇場になってしまうから帝劇が歯止めをかけている」と、演劇業界では言われているらしい。
とはいえ、ただでさえ演劇の劇場はチケットをさばくのが難しいところ、コロナ禍でますます苦境に陥っている。ジャニーズの助けで伊藤健太郎事件によるダメージを受けずに済んだ明治座はジャニーズに頭が上がらなくなりそうだ。