NHK大河「青天を衝け」2回目視聴率急降下でよぎるジンクス
天国から地獄へ――。
NHKが蜂の巣をつついたような騒ぎに見舞われている。大金を投入して制作した大河ドラマ「青天を衝け」が2回目(2月21日放送)にして視聴率16・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区=以下同)と前週第1回の20・0%から一気に3・1ポイントもダウンしてしまったのだ。
「NHK上層部が慌てるのも無理もありません。前作の『麒麟がくる』の初回視聴率は19・1%だったが2回目は17・9%で1・2ポイントしか落ちていないのです。通常の連ドラで一気に3ポイントも落ちるのは尋常ではないんです」(ドラマ関係者)
NHK上層部の頭をよぎったのは明治以降をテーマにした近現代モノは当たらないというジンクスだ。「ワースト大河」第1位の記録を作った2019年放送の中村勘九郎、阿部サダヲがダブル主演した「いだてん~東京オリムピック噺~」(平均視聴率8・2%)の記憶も生々しい。
「『いだてん』は視聴者から猛バッシングを食らいました。一時は大河の制作意義を問われるほどの大問題になったんです。もう一つが吉田松陰の妹を演じた2015年放送の井上真央主演の『花燃ゆ』(同12%)。ワースト1、2が明治モノなんです。2つのドラマに共通しているのは一般庶民にとっては無名だったということです。今回の『青天』の渋沢栄一も似たようなレベルかと思われます」(前出のドラマ関係者)
こんな声もある。
「一番は渋沢という人物に感情移入ができないことです。さらに、歴史好きが注目する重大な事件をアッサリ済ませてしまう懸念もある。渋沢が徳川昭武と共にパリに留学した間に戊辰戦争が起きているんですが、これもNHKお得意のナレーションで処理されるはず。さらに数字を落としますよ」(前出のドラマ関係者)